タグ:HPVワクチン ( 2 ) タグの人気記事

共感です!「伝染病輸出国ニッポンの汚名は 逃げ腰の子宮頸がん対策ではそそげない」

先日HPVワクチンを製造している会社のMRの方が来ました。
今回の件の説明です。
あちこちの医療機関でお小言をいただいたそうです。
もう十分わかっていますし、MRの方に責任はありません。
その方のお話では厚生労働省の通達以降全国的に新規のHPVワクチン接種はほとんどなくなったそうです。
またこのクリニックのある幸手市では他の自治体に比べるときちんとした対応をとってくれました。
問い合わせについても医療機関に任せず、健康増進課の方できちんとした説明を行ってくれるようにしていただけました。
先日の市と医師会の協議会ではほとんど問い合わせがないとの事でした。
この二つの事象から保護者の方は厚生労働省の通達に対して
「HPVワクチンの接種をしない」という選択をほとんどの方がされただと思います。

このようなHPVワクチンの実質中止や風疹(MRワクチンも)のワクチン不足など
先進国には残念な状況だと思います。

その事に対してしっかりした意見が述べられています。

「伝染病輸出国ニッポンの汚名は 逃げ腰の子宮頸がん対策ではそそげない/町田 徹」

内容はこちらからどうぞ。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130625-00000001-gendaibiz-soci

ぶれないワクチン行政をお願いしたいですね。
是非ご一読ください!

by booska1958 | 2013-06-26 18:20 | ワイズレディスクリニック | Comments(0)

女子を子に持つ産婦人科医からHPVワクチンを接種しない選択をされたご両親にお願いです。

現在HPVワクチンは国が「積極的な勧奨を一時的に控える」というコメントを出しています。
子宮頸がんはワクチンと定期的な検診で予防できると考えていた私にも驚きのコメントでした。

さらに「定期接種を止めるわけではない」としているので混乱しているのはご両親だけではありません。
自治体も現場も混乱させられました。

あれから1週間が過ぎ、外来でもいくつかの質問を受けています。

まず一つは安全性。

今回のHPVワクチンで副反応が報告されているのは事実です。
接種を希望した本人や接種を認めた親御さんの副反応による苦しみは良くわかります。

ただ複合性局所疼痛症候群と呼ばれる今回の副反応の多くはHPVワクチン自体が要因とは言えない所があります。
複合性局所疼痛症候群は採血、外傷、骨折、注射針などの刺激でも起こるもので、
私自身はHPVワクチン固有の副反応とは言えないと考えています。
もちろんワクチンの成分にそのリスクを上げる因子があるのであればそれを解明して対策を講じてもらいたいです。
また失神などの迷走神経反射も同様です。

海外ではすでに130か国近くで承認され、公費助成でHPVワクチンを接種している国も50か国を超えているという事実もあります。
だから安全というわけではない事も私はわかっているので、
これから国はきちんとこうしたものがワクチンそのものではないのか、
あるいはワクチンが原因なのかをしっかり調査して説明する義務があると思います。

もう一つは有効性です。

あるTVでも頸ガンを引き起こすとされるHPVの15種類のうちたった2種類にしかワクチンが効かないといっていました。

2種類とは16型と18型です。

確かに日本人女性のこの2つのタイプの保有率は1から3%です。
ただこの16/18型の子宮がんの原因の50%から70%と言われています。
しかも若年者に多いのが特徴で20代では90%近くを占めています。
また扁平上皮癌ではなく進行が扁平上皮癌より早く治療に抵抗がある腺癌が多いのも特徴です。

ですから二つのワクチンに共通のたった2種類でも予防の有効性はあると私は解釈しています。

細胞診とHPV検査を組合わせればワクチンは必要ないという意見もあります。

まずそのためには子宮頸がんの健診の受診率が問題です。
現在日本の20から24歳の子宮頸がん検査の受診率は5%代です。25から34歳でも20%強。
一番発症率の高い年代でこの受診率です。これにHPV検査を組み合わせるだけでいいのでしょうか?
受診率を上げるのは急務です。
しかしどうみても現実的な意見には思えません。

ましてや細胞診とHPV検査でフォローしているうちに当然癌化するものがあれば手術が必要になります。
ワクチン接種で手術と言う侵襲そして経済的な侵襲からも身を守ることも100%ではありませんが出来ます。
ましてこれから妊娠を考えている若い方にとって子宮を摘出するような手術になれば精神的にも追い込みます。

さらに外来で最近こんな質問がありました。

「子宮頸がんは経過がゆっくりで自然治癒することもあるし手術すれば100%治るとネットで見たので、HPV陽性の私でも頻回に検査受けなくてもいいんじゃないですか?」

どんなネット上のどなたの意見なのか知りませんが、医療者の発言ではないでしょう。
HPV自体は自然消失することはあります。しかし再感染で再び陽性化することもあります。
子宮頸がんの検診の受診率が低く、年間9000人以上が子宮頸がんに罹患して2700人が命(その多くは若い世代です)を落としているという現実がありますので、この事を踏まえて説明させていただきました。

私は早くワクチンの安全性が確認され接種が推奨されるようになる事を切に望んでいます。

そしてHPVワクチンをお子さんに接種しない選択をされたご両親にお願いです。
接種しない事の利益・不利益をお子さんにもきちんと説明してあげてください。

そしてお子さんが将来子宮頸がんにならないために、さらに残念ながら子宮頸がんになってしまった時に、
親がHPVワクチン接種を受けさせなかったことで自分を責めたり後悔せずにその事実を背負うためにも
次の事を必ず子供に伝えて実践させてください。

1)子宮頸がんはセックスがそのリスクであること。
2)性交渉があるのなら年齢にかかわらず子宮頸がんの検診は必ず受ける事。
(そのためにはお母さん自身が検診を受けていることを示してください。カレンダーなどにでっかく書いておく、今日は子宮頸がん検診に行くなどのアピールを必ずしてください!また公費負担や保険診療でできるということは義務で仕方なくではなく、受ける権利があると考えて自主的な行動をしてることをお伝えください)
3)セックスをするなら必ずコンドームを使う事(最初から使うなど使い方もきちんと教え、デートDVなどの有無(相手にコンドームを拒否されているケースがあるため)なども確認する)

最低でもこの3点は是非子供に教えてあげてください。
こういう知識は性交渉を持ってからでは遅いのです。

うちの子に限って性交渉はないとは思わないでください。
2011年の調査で下降したとはいえ女子中学生の4.6%、女子高生の23.6%は性交渉の経験があります。

自分の子供を危険から守るのは親の役割ですからもちろんHPVワクチンを接種されたお子さんのご両親も同様です。
このように子宮頸がんの予防にはワクチン接種の有無にかかわらず、
ご家庭での性教育やお子さんとのコミュニケーションが必須です。
これを避けたり学校の性教育任せにしたりは絶対にしないでください。

18歳と16歳の女子を持つ産婦人科医からのお願いです。

この記事はクリニックブログからの転載です。

by booska1958 | 2013-06-23 16:57 | ワイズレディスクリニック | Comments(0)