「むかしむかし」 カール・Th・ドライヤー監督の名画

デンマークを代表する映画監督といえば、
カール・Th・ドライヤー監督。

没後も高い評価の映画監督です。

作品として「裁かれるジャンヌ」「不運な人々」「吸血鬼」などがあります。
時代的には当然ですが、無声映画(「吸血鬼」は発声映画)です。
独特の映像感覚の監督で、一作ごとに撮影法が異なります。

ということは、実験的な色合いも強く、一作ごとに評価が上下して
なかなか連続して作品を提供する事が出来なかったようです。

デンマークの著名なおとぎ話劇「むかしむかし」を映画化したのがこの作品。

「むかしむかし」 カール・Th・ドライヤー監督の名画_f0141246_1148214.jpg


彼曰く、失敗作(十分な時間とコストが得られなかった)と言いますが、
私は結構氣に入っています。
ストーリーは傲慢な王女が真の愛情を見出す過程を映像化しています。
冒頭のシーンの氣に入らない婿候補に処刑を命じるシーンは、
あのマイケルの「リメンバー・ザ・タイム」の映像にも通じます。
マイケルもこのシーンを参考にしたのかもしれません。

またユーモアのあるお付きや当時の王室の情景などが良く描かれています。

紀伊国屋のこの名画シリーズは、以前紹介したヴィスコンティ 監督の「山猫」はじめ国内では「六ヶ所村ラプソディー」などメジャーではない国内外の貴重な映像を多数発売しています。
興味のある方は紀伊国屋のHPをご覧ください。

by booska1958 | 2011-05-05 05:56 | 理事長のお氣に入り | Comments(0)

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