子育てはプライスレス ~悪魔が天使になる瞬間~

産後検診でどうして泣くのか判らないと悩むお母さんがいます。
周囲からお腹空いているから、母乳がたりないんじゃないとネガティブキャンペーン。
でも、1ヶ月足らずの赤ちゃんは実はまだ満腹も空腹も良く判っていません。
じゃあ、なぜ泣くのか?
そうなんです。実は赤ちゃんも判っていない。
生後1ヶ月そこそこでは、とりあえず泣いてみると何かが起る程度なのです。

「ひよこクラブ」10月号にちょっと衝撃的なデータがありました。

2~3ヶ月の赤ちゃんが泣きやまない、寝てくれないなどという理由で頬を叩いてしまったというお母さんが300人中の41%という数字がありました。


赤ちゃんが理解されていないというか、人間いや大人として扱おうとしているのが判ります。
人ほど未熟な状態で産まれてくる哺乳類はいないといわれています。

そして、人の体をなすのが3歳以降です。
それまでは別の生き物と思った方がいいのです。

泣くのは言語を持たない赤ちゃんにとっては大切なコミュニケーション、そう理解してください。
何かを要求しています。
それをまず捜しましょう。
2・3ヶ月ともなれば、空腹、おむつ、環境、寝不足、漠然とした不安・・・一つ一つ見ていきましょう。

そして原因がなければ、自分を省みてください。
育児に疲れている自分、赤ちゃんに振り回されている自分、夫とコミュニケーションが取れない自分、周囲から理解されない自分・・・
肩の力を抜いてください。

あなたが変われば赤ちゃんも変わります。

私も次女「あ~ぽん」が3ヶ月位の育児の最中でした。
当時、クリニックは増床工事打ち合わせ、スタッフとの軋轢、仕事の増加・・・
自分の時間もなく、自分以外が見えない状況でした。
そんなある日、お風呂に彼女を入れている時に、いつもは上機嫌でお風呂に入るのに
大泣きされてしまいました。

彼女の声は大きいので狭いお風呂では響きます。
泣き止まないし、耳はがんがんしてくる。
うるさい!!!
お風呂に一瞬放り込んでやろうかと思いました。
その瞬間、自分が何を考えているのか我に返りました。

自分のイライラが「あ~ぽん」には不安になっていただけのに・・・
涙が出てきました。
「あ~ぽん」を抱きしめて「ごめんね」というと、「あ~ぽん」は泣き止んだのです。
そして、「ケケッ」と笑うではありませんか。
天使が悪魔になる瞬間は良く見ますが、悪魔が天使になった瞬間を見ました。

よく人を変えるには自分を変えろといいます。
赤ちゃんも同じだということを学びました。

泣く事から学べる子育てはプライスレスです!

by booska1958 | 2010-12-01 08:47 | 子育てはプライスレス | Comments(0)

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