うがいの効果 ヨード(イソジン)などは不要だという論文です。

インフルエンザも流行期に入っています。
その予防について外来でもよくうがいの効果について聞かれます。

京都大学のSatomura先生らが行った調査です。(http://www.igakunotomo.com/essay/essay04.htmlからの引用です)

387名の健康なボランティアを、
1日3回以上水でうがいをするグループと、
1日3回以上ヨード含有液を使ってうがいするグループ、
さらにうがいをしないグループの3つのグループにわけ、
60日間、風邪の発症について観察。

結果は30日あたりの風邪をひく頻度は、
何もしないグループでは0.26、
ヨード含有液をつかってうがいをしたグループでは0.24、
水でうがいをしたグループでは0.17となり、
水でうがいをしたグループは何もしなかったグループに比べて、36%風邪の発症が減少しました。

一方、ヨード含有液をつかってうがいをしたグループは何もしなかったグループと変化はないという結果でした。

この結果についてSatomura先生らはヨード含有液の効果があまりにもみられないことについて、
ヨード含有液の殺菌作用により口腔咽頭の常在菌を死滅させてしまったこと、
ヨード含有液がのどの粘膜を障害してしまったことを挙げています。

このことは、口腔咽頭の常在菌叢や口腔粘膜を正常に保つことが、
風邪やインフルエンザなどの飛沫感染からは重要と考えます。

(論文はAm J Prev Med 2005;29:302-7)

この論文にはないですが、カテキンによる殺菌効果を期待して
緑茶でのうがいを推奨しているものもあります。
私の経験では喉のイガイガ感が少しある時には結構効果あると思います。
あくまでこれは私の経験です。

基本的にはインフルエンザの予防にうがいの効用はありますが、
外出して菌をもらってそのままにして
帰宅してからでは遅いと思います。
出来るだけ外出先でこまめにやる。
お子さんなら学校や幼稚園で集団でいる時は特に頻回に行うべきだと思います。

by booska1958 | 2012-12-23 14:35 | インフルエンザ関連情報 | Comments(0)

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