新型インフルエンザ感染に対するQ&A パートⅥ

新型インフルエンザに関するQ&A やっと最終にこぎつけました。

Q9: 母親が感染した場合、新生児・乳児への注意点は?
A9: 児への感染が心配されます。児の観察をしっかり行い、発症の早期発見に努めます。児が感染した場合の症状は「活気がない、母乳・ミルクの飲みが悪い、呼吸回数が多くて苦しそうだ、呼吸が止まったように見受けられる時がある、発熱がある、咳・鼻水・鼻閉がある、少しの刺激にも過敏に反応する」などですので、これらの有無に注意します。もし、これらのいずれかが出現した場合には、タミフルの早期投与開始が重症化防止に奏功する可能性があるので、できるだけ早く小児科医を受診します。児が未感染の場合、無防備な児への接触は児への感染危険を高めますので、児のケアや観察時には次Q&Aを順守します。

Q10: 感染している(感染した)母親が授乳することは可能でしょうか?
A10: 母乳を介した新型インフルエンザ感染は現在のところ知られていません。したがって、母乳は安全と考えられます。しかし、母親が直接授乳や児のケアを行なうためには以下の3条件がそろっていることが必要です。
1)タミフルあるいはリレンザを2日間以上服用していること
2)熱が下がって平熱となっていること
3)咳や、鼻水が殆どないこと
これら3条件を満たした場合、直接授乳することや児と接触することができます。ただし、児と接触する前に手をよく洗い、清潔な服に着替えて(あるいはガウンを着用し)、マスクを着用します。また、接触中は咳をしないよう努力することをお勧めします。上記3条件を満たしていない間は、母児は可能なかぎり別室とし、搾乳した母乳を健康な第三者が児に与えることをお勧めします。このような児への感染予防行為は発症後7日~10日間にわたって続けることが必要です。発症後7日以上経過し、熱がなく症状がない場合、他人に感染させる可能性は低い(まったくなくなったわけではない)と考えられていますので通常に近い母児接触が可能となります。

【補遺】
最近、7ヶ月の乳児が亡くなったという報告がありました。本当に家族の心痛は計り知れません。
新生児、乳児は抵抗力がないため、急変する可能性が高いとされています。
特に呼吸状態には留意し、呼吸が浅く速いときは呼吸障害を起こしている可能性が高いとされていますので医療機関受診を速やかにお願いします。

また周囲の方が抗体を持っていればかなり赤ちゃんへの感染を防げます。1歳以下のお子様をお持ちの保護者(ご主人もですよ!)は接種可能な方は、新型インフルエンザワクチンの接種を受けてください。
これは、自分の赤ちゃんを守るための両親の最低限の義務だと私は思っています。

昨年、季節性インフルエンザが流行した際、上の子2人にはワクチン接種をしたのですが、まさか自分はかからないだろうと思っていたら出産直後に発症、赤ちゃんは隔離(幸い感染はありませんでした)、ものすごく後悔されたお母さんもいらっしゃいました。
是非「他山の石」にしないようにしていただきたいですね。

by booska1958 | 2009-11-24 00:05 | インフルエンザ関連情報 | Comments(0)

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